稲わらバイオエタノール

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バイオエタノールとは

バイオエタノールは正式には「バイオマスエタノール」といいます。

サトウキビやトウモロコシなどのバイオマスを発酵させ、

その後蒸留して生成されたエタノールのことを指します。

エタノール自体は石油や天然ガスから合成(これを合成エタノールと言います)

することも出来ますが、バイオエタノールは再生可能な

自然のエネルギーであることや、その燃焼により大気中の二酸化炭素量を

増やさないという点で、エネルギー源の立場から将来性が期待されています。

バイオエタノールの現状

現在のバイオエタノール生産の原料は、

ほとんどがトウモロコシやサトウキビなど植物の食用部分です。

つまり我々が食べるものをバイオエタノールの原料としています。

アメリカやブラジルなど広大な面積を持つ国々でエタノール用として増産されており、

食用が減ってきています。

そのため食糧供給に悪影響が出始め、食料価格の高騰を招き始めました。

稲わらバイオエタノール

そこで現在日本で研究し始められているのが「稲わらバイオエタノール」です。

日本で広く作られているコメの収穫後に出る稲わらで

バイオエタノールを作ろうという試みです。

稲わらは、家畜のえさや畳、肥料などに使われますが、

残りは廃棄物として処理されているのが現状です。

少し専門的になりますが、エタノールを生成するためにはセルロースを

糖に分解しなくてはなりませんが、トウモロコシなどに比べセルロースの分解が難しく、

処理やコスト面で多くの問題がありました。

しかし、自動車企業である「ホンダ」などにより、

微生物により効率的に稲わらをエタノールに変える技術が開発されました。

現在、秋田県において実証実験が行われています。

将来的に稲わら1トンからエタノール約150リットル、1日最大200リットル製造し、

総コストは1リットル当たり90円を目指しています。

バイオエタノールが継続的に生成されると、

ガソリンの半値ほどで手に入れることが出来るようになり、

環境にもお財布にもやさしいエネルギーということで注目されています。

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