プリン体

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プリン体とは

プリン体とは、細胞中にある核酸(DNA)を構成する成分の一つで、

エネルギー伝達物質の元になる大切な物質です。

「プリン環」という共通の化学構造のため「プリン体」と呼ばれています。

核酸(DNA)は遺伝に関する物質なので、

あらゆる生物の細胞に含まれています。

人体はもちろん、食品などにもほとんど含まれている物質です。

なお、お菓子のプリンとは無関係です。

プリン体を含む食品

ほとんど全ての食品にプリン体は含まれていますが、

細胞数が多いものほど多く含まれています。

例を挙げると、イクラやタラコ、キャビアなどの卵類、白子やレバー、

アン肝などの精巣、卵巣、内臓関連の食べ物、

エビやカニなどの甲殻類などに多く含まれています。

同じ卵類でも鶏卵は、プリン体含有量が少ないようです。

魚の場合は、白身魚より赤身魚の方が多く含まれ、

また干物は乾燥による重量あたりのプリン体の数が増えます。

野菜への含有量は比較的に少ないですが、ホウレン草やカリフラワー、

キノコ類は他の野菜に比べて多く含まれています。

アルコール類では、ビールや発泡酒に特に多く含まれています。

最近はプリン体カットのビールや発泡酒がよく売れているようです。

プリン体による病気

プリン体が原因で引き起こされる病気として有名なのが痛風です。

この病気は体内に尿酸が増えることで起こりますが、

尿酸の元になっているのがプリン体です。

プリン体が肝臓で分解されると老廃物として尿酸が生じます。

尿酸は血液中に一定量存在し、余分なものは便や尿中に排泄されますが、

一定の濃度を上回ると、血中に溶け切れなかった分が結晶化して沈着します。

プリン体の代謝異常があったり、腎臓の働きが悪かったりした場合

尿酸値の高い状態が続きます。

尿酸値は血液100ml当たり6.5r以下が正常値ですが、

この値が7.0rを超えると「高尿酸血症」と言われます。

このような高尿酸血症は単独では結石と関節炎しか引き起こしませんが、

肥満や高血圧など合併症がある場合は、腎臓障害や糖尿病、

痛風などを引き起こします。

尿酸値を下げるためには、プリン体を多く含む食品を摂取しないのが一番ですが、

最近それよりもカロリー制限をした方が効果が高いことが明らかになってきました。

また一般的に「痛風持ちの人はビールを飲まないほうがよい。」と言われていますが、

基本的にはビールに限らずアルコール類は尿酸値を高めるので

飲みすぎないことが大切です。

水分が不足すると尿酸値が上がりますので、

アルコールではなくミネラルウォーターやお茶などを飲んで、

水分をたくさん摂るように心がけましょう。

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